帯はいずこへ…
2008/03/24 Mon
それは一週間ほど前、京都で目にしたちょっと気になったこと。
お菓子教室を終えて家に帰るべく電車のホームに立っていると、向こうから
着物姿のスラリとした若い女性が…。
春らしい色合いのやわらかものの上に、少し落ち着いた感じの道行を着て、
こちらの方に歩いてくるその女性を素敵だなぁと見ていると、私のすぐ近くで
立ち止まった。
そして同じように電車待ちのため、線路側を向いて立った彼女。
私から見て横向きになったその姿が、アレ? な、なんかヘン…。
彼女の背中はストンとぺったんこ!
そう、彼女は帯をしていなかった。
道行を着ているので、帯自体をしていないのか付け帯のお太鼓の部分だけを
外しているのかは分からないけれど、ともかく背中にお太鼓が付いていない
のは確か。

思わず気になって、チラチラと見てしまう。
手に持っている紙袋からは、お太鼓らしきものが覗いている…。
着物の美しさは、前からだけでなく横からも後ろからも感じられる立体的な
美しさだと常々思っている私は、余計なお世話ながら道行を着ている彼女の
背中に、お太鼓の膨らみのないのが残念でならない。
なんで外してるんだろう…と、やっぱり気になってしまう。
ほどなくして準急電車がホームに入り、その電車に乗る彼女は、その後の
特急電車を待つ私の前を通り過ぎ、電車の中へと姿を消して行った。
そしてその直後目に入ってきたのは、ちょうど私の正面の位置に深々〜と
心地よさげに座る帯ナシ彼女の姿。
それを見て、確かに電車や車に乗る時にお太鼓がないのは楽なはずよね…
と、そこで妙に納得してしまう私…。
でも羽織やコートを着ている時にこそ美しい、その下にある見えない帯の
存在を感じる背中のシルエットは、着物姿にはやっぱり欠かせないなぁ〜と、
そんなことを思いながら、教室で作ったカシスのムースを大事に膝に抱えて
帰ったのだった。































































